HbA1cは赤血球内のHb(ヘモグロビン;酸素が結合するタンパク質)が血糖(ブドウ糖)と結びついた(糖化)ものです。血糖値が高くなるとブドウ糖が赤血球の中に多く入りヘモグロビンにより多く結合(糖化)します。だいたい過去1~2ヶ月間の血糖値を反映していて、血糖値のように食前食後・運動前後などでの影響は受けません。HbA1cが7%以上で長期間経過すると、糖尿病の合併症が発症・悪化しやすくなることが分かっているので、非常に重要な検査です。測定方法には、大きく酵素法、HPLC法(クロマトグラフィ)があり、当院ではゴールドスタンダードであるHPLC法での測定を実施しています。酵素法はHPLC法と比べるとやや低値になることが知られていますが、ランニングコストの面から健康診断など多くの検体を測定する場合などで選択されることが多い測定法です。しかし、HPLC法でも異常Hb症例や、大量のビタミンC、アスピリン服用などで偽高値となることが知られています。特定健診では、HbA1c 5.6から6.4%で特定保健指導、HbA1c 6.5%以上で医療機関の受診が推奨されています。
糖尿病検査(血液検査)






